成長の重み

娘は今日で1歳4か月。
大きくなった実感は、抱っこをしたときの腕と腰への
ズシリとした重みで十分に感じることができる。


大人でもそうだろうが、娘もまた眠くなると機嫌が
悪くなってくる。なのに最近は眠くても寝ないのだ、
なかなか困ってしまう。
夜が早く寝るようになるので良いことかもしれないが。


「でっこ(抱っこ)」
眠くなると目をこすりつつ、両手を伸ばして抱っこを
要求する。寝かせてあげようと抱っこをするが
なかなか寝ない。


「ゴーゴー」とあっちへ連れてけと言ってみたり、
いきなり下に降ろせと身体をねじったり、降ろすと
「でっこ」また両腕を伸ばしてみたり、眠そうな目で
言いたい放題。従わないと泣きそうになる。


半分は泣き真似が入っているが、知らないふりを
していると本気で泣きだすから困ったもんだ。
どう考えても反則である。


また困ったことに、自分が確実に重くなっていることに
気付いていない。気付くわけもないだろうが。


電話に行けと言う。身体を揺らし、指をさす。
もちろん泣き真似で脅すことも忘れてはいない。
仕方がないので、甘い父親は観念して向かう。


受話器を取り、耳に当てて「あい」、真似してる。
受話器を僕に渡す。受け取り本体に戻そうとすると
怒ったように奪い取り、また僕のほうへ。


今度は受話器を僕の耳に当てる。ジッと見つめる。
はい。お前もやってみろということですね。


「はい。もしもし。」
ひと通り真似ごとをして受話器を戻そうとすると、
また奪われて僕に渡す。耳に当てて、真似ごとを
していないと怒る。


こっちを見ていなかったので、受話器を手に持ち、
ボーッとしていると、ちゃんと耳に当ててないことに
気付いて、また怒る。ちゃんと話してなさいとばかり。


だから、僕はずっと受話器を持って耳に当てて
いなければいけない。これはずっと抱っこをしたまま。


要するに片手で受話器をずっと持っているという
ことは、重くなった娘をずっと片手で抱き上げて
いなければいけないのだ。しかもジッとしていない。


この左肩のたまらない痛み。ずっと右手で受話器を
持っていたからなぁ。寝る前になって左肩がズシリと
ギシギシと痛くなってきた。


成長の重みをズッシリと噛み締めてます。