ひとときの骨休めに(1)

朝起きると頭が重かった。


寝不足のせいか、昨日の疲れのせいか、
それとも頭を半乾きのまま寝たせいか。


今日はもともと休暇届を出していたのだが、
それは引越しのため、
決してゆっくり出来るわけでわない。


それどころか、いつもより早目に“会社”に
行かなくてはならなかった。



引越しのために、会社から無断で
バンと台車を借りていた。
昨日の夜は予定がのびのびだったので
返せなかったのだ。
他の社員が出社する前に駐車場へと戻さなくては。




奥さんは今日は仕事。今の時期は忙しいらしい。


重い身体にムチ打ち、奥さんを仕事場に
借り物のバンで送りながら、会社へ向かった。
せっかくだから帰りには銀行に寄って、
住所変更や家賃引き落としの手続きをしてこようと思う。




無事に奥さんと社用車を届けて銀行へ向かう途中。
お気に入りの場所へと寄ることにした。
忙しいなかでの骨休めだ。
普段も営業中なんかに逃げ込む場所である。



続きは明日へ