自分の名前


携帯電話の待受け画面は、当然ながら娘の写真。
その写真を娘がお気に入りの帽子を被っている
写真に変えてみた。プーさんが載ってる帽子。


ヒャァー、と携帯の待受け画面を発見した娘が
歓喜の声を上げる。


画面を指差し、「プー」。
そうだねー、プーだねー。


もう一度、喜びの声を上げ画面を指差す。
「みうみ」


自分の事のようだ。相変わらず、自分が大好きな
ようだが、今までは「アァー」と自分を見つけては
喜びの声を上げるだけだったが、自分の名前を
呼んだようだ。


しかし、僕は「みうちゃん」と呼んでいるのだが、
さては奥さんが「みうみう」と教えたのかな、
奥さんに聞くと教えたつもりはないらしい。


というより、自分を「みうみ」と呼ぶのも初耳の
様子だ。
どうやら奥さんや僕がたまに呼ぶ「みうみう」を
自然に覚えたようだ。


どうやら繋がったようで、それからはパソコンの
画面や写真や携帯で自分の姿を見つけると「みうみ」
と呼んでいる。


名前をはっきりと認識したみたい。