電話越しにつながる


今日の仕事は朝早く、いつもより家を
1時間半も早く出なければならなかった。
いや、もっとだ。2時間弱。
当然に娘は爆睡中。悲しいことに。


朝の一仕事が終え、奥さんの携帯に電話を
してみる。さすがに娘も起きて、元気に
遊んでいるらしい。


奥さんの声と娘の様子を聞けて、少し満足。
さてさて、仕事に戻ろうかと思っていたら、
奥さんから「娘と話してみる?」と提案。


以前に話してみたら黙りこくられちゃった。
後から奥さんに携帯を不思議そうに見ていた
ことを聞いたが、今はどんな反応をするかな。


炎天下を歩きながら、あまりの暑さに
恥ずかしさも忘れて「もしもーし」と大きな
声で娘の名前を呼んだりする。


小声だが、「これ、これ」と奥さんに声が
聞こえる不思議さを訴えているのが聞こえた。
受話器ではなく奥さんに話している。当然か。


最近、最初は怖がっていたウシのパペット
気に入っている娘。パパとママの声がウシから
聞こえるという現象が、恐怖から面白さに
変わってきたらしい。


そのパペットによく吹き込む歌。そいつを
電話越しに歌ってみた。パペットからの
パパの声が分かるんだから電話でも分かる
だろう。分かりやすいように同じ歌だ。


やはり小声だが、娘も同じ歌を口づさんで
いるのが聞こえた。面白い。何となくは
仕組みが分かってくれただろうか。
ただ録音しているだけと思っているだろうか。


しかし、始めて電話を通じて繋がった感覚。
一方的に話しかけるのではなく「通話した」
そんな感じだ。ちょっと嬉しい。