パパを見失う


今日で夏休みも終わりだ。小学生の頃と
比べると嫌になっちゃうくらい短い休み。
1ケ月以上も休みがあった昔が懐かしい。


短い休みであったが、娘とべったりと
遊ぶことができたので、親密度はアップだ。


買い物中。娘はカートを押していた。
乗らずに押すのだ。奥さんと一緒になって
押している。奥さんは押すというよりも
制御しているといった感じだ。


夢中でカートを押しているので、僕は一人で
ペットボトルを売っている場所を探す。
さっきまで娘に付きっきりだったが、少し
解放されたので、今のうちにと小走りで。


後から奥さんに聞いた話であるが、走り去る
僕の姿はしっかりと娘に見られたようで、
なんと、カートを押していたはずの娘は
僕を追いかけて来たらしい。


カートからダーッと飛び出し、「パパー!」
と叫びながら追いかけたが、すぐに見失い、
泣きながら奥さんのほうへ戻ってきたらしい。


その後、僕が戻ると大泣きの娘。しがみついて
抱っこをしてきた。顔なんかくちゃくちゃ。
可哀想なことをしてしまったと思いつつ、
そんな娘の反応は嬉しい。父親としては最高
ではないだろうか。


明日から仕事。娘を抱きかかえる替わりに
営業カバンを抱きかかえていかなきゃならない。
たまんなく切ないものがある。