世界がもし100人の村だったら


マガジンハウスから出版されているこの本は、
もともとはインターネットのメールで出回っていたものだ。
最初は英語で。
いつしか日本語に訳されて、日本でも広まっていった。



朝日新聞の「天声人語」で取り上げられ、
一気に出版まで至った。
本では、かわいらしいイラストも加わり、ベストセラーだ。



昨年の12月のある日、出版したてのこの本を、
僕はメールマガジンで知った。
そして、本屋ではひときは目立っており、立ち読みで読んだ。


内容は一気に読めるもの。
立ち読みでも読めてしまう。
しかし、僕はそれを奥さんに買って帰った。



管理している掲示板で、この本の話題が上がっている。
本屋で見て買ってしまったとのこと。


そう、今でもこの本は売れている。


そういえば「誰かこのメールを送って下さい」という
メールもあった。



いったい、この話の魅力はなんだろう?
もともとメールで広まった。
転送に転送を重ねて紹介された。
新聞で紹介された。
メールマガジンで紹介された。
僕も本をプレゼントした。掲示板でも紹介されている。


すべて“口コミ”だ。


すごいパワーだ。



63億人という人数を100人にしてしまうインパクトもあるが、
そこから見つかる発見も意外だ。
単純に比率で100人にしただけ、非常にシンプルな作業。
でもそこで発見されることは奥深く、感動でもある。
戦争や宗教の争い、国同士の利益をめぐっての駆け引き、
全てがちっぽけに思える。


みんな隣人で、肌の違いや国の違い、宗教の違いはあれど、
みんな同じ地球の住人で、でも何故か貧富の差もあり、
教育の差もある。


ちょっと産まれた場所が違うだけの、隣人であるのに。



ジョン・レノンの「イマジン」が昨年の暮れにはよく聴いた。


国境や宗教のない世界を“100人の村”だったら考えられる
のではないだろうか?



単純なことなのに発見が大きい。
そのギャップが、他の人にも話したくなる。
そして、感動を共有したい。
その思いが“口コミ”の原動力だろう。


そして、みんなが奥底で望んでる世界が見えるかも知れない。


ぜひ機会があったら、この本を見て欲しい。
そして“想像(イマジン)”してほしい。