出産前夜


公開する前から観たかった映画
「I am Sam」を観た。


本当は試写会に行けるはずだったのだが、
いけなくなって、劇場にもなかなか行け
なかったのだ。
ようやくレンタル屋から借りてきた。


知的障害で7歳程度の知能しかもたない
父親サムは一人娘のルーシーと二人で
暮らしていた。
しかし、娘が7歳の誕生日を迎えたとき、
ソーシャルワーカーによって無理矢理
引き離されてしまったのだ。
さて、裁判でサムはルーシーを取り戻せる
だろうか?


といった話。父娘ものという設定自体で
いまの僕にはたまらない。
映画の予告だけでも泣けてしまう。


映画は本当に面白かった。
最後はややあっさりだったかな、とは
思ったが、全体には充分すぎるくらい
満足。


僕などは最初の出産シーンですでに
涙ぐんでいた(早過ぎ!!)


奥さんも一緒に観ていたが、最初に母が
産まれたばかりの娘と知的障害の父親を
捨てて逃げてしまったので、信じられない
とばかりに、ややひいていたが、それでも
面白かったそうだ。


スタバ好きの僕にはスタバでサムが働いて
いるという設定も良い。
それに、この映画、ビートルズが好きな人
はところどころでのビートルズネタでも
楽しめるはず。
ルーシーという娘の名前からそうだが。


逆にビートルズを全く知らない人には
見過ごしてしまうポイントも結構あるの
ではないだろうか?
というくらい随所に盛り込まれている。


話は別に知的障害者でも子どもを育てる
ことが出来る。その権利を!
ただ、知能が娘のほうが超えてしまうと
言うだけで引き離していいのか!
とかいうような堅苦しいことを言いたい
訳ではないと思う。


ここで描かれているのは親子愛だ。
7歳の知能しかないが、それゆえに純粋に
社会的な制約も無視し、純粋に愛情を娘に
注ぎ込むサム。
もしかしたら、ルーシーは誰よりも幸せ?


親が子どもに与えるべきもの、知識や知恵、
そんなもの以上に大事なもの。
みんな、一生懸命に育てようとし過ぎてて
疎かになってしまっているもの。


サムは知識や知恵は教えることが出来なく
なっていくが、それ以上にあり余る程の
愛情、純粋な愛情が溢れている。
それこそが一番子どもにとっては必要な
ものなのではないだろうか?


などと思いだしてるとまた泣けてくる。


結局、最初の出産シーンから最後まで、
泣いてないときのほうが少ないのではと
思うくらい僕は泣いていた。
途中、ビートルズネタにクスリとしながら。



しかし、サムを演じるショーン・ペン
僕は「デッドマン・ウォーキング」という
映画で知ったのだが、素晴らしい演技だ。
全く違う役柄で始めは気付かなかった
くらい、役を演じきっている。
ちょっと他の出演作も観てみたい。


そんなショーン・ペンにひけを取らず、
ルーシー役のダコタ・ファニング
素晴らしい。


自分のなかで大ヒットした映画だった。
もの足りないくらいだったので、もう1回
観ようかなと考えていた。



奥さんはちょっとお腹が痛いと言いだした。
今週は張りやすいのだが、生理痛のような
痛みに変わってきたという。


まだ痛みの周期は一定ではないので、陣痛
ではないかもしれないが、寝てみることに
するという。
今日もよく歩いたし疲れているから体力を
回復したほうがいいし、寝て傷みを忘れたい
ところだ。


夜中の12時ころだろうか、奥さんは布団に
入った。


僕はといえば、2度目の「I am sam」を
観だす。また泣けてきたりして。


しばらくした夜中の2時頃、携帯電話が鳴る。
この着信音は奥さんからのもの。
緊急時には寝室から携帯電話で呼ぶように
打ち合わせしていたが、もしや緊急事態?!


ちょっと油断していた、もし陣痛になるよう
でも朝方かなと、それまで少しは僕も寝れる
なかと。
すでに眠いのだが、そんなことは言っておれず
家中に緊張が走る。とはいえ二人だけだが。


奥さんは布団に入っても痛くて寝れなかった
らしい。奥さんも眠そうなのに寝れなかった
ようだ。


痛みの間隔が10分おきくらいになってきた
ので僕を呼んだそうだ。


痛みは陣痛っぽい感じらしい。
今まで「前駆陣痛か?」などと言っていたのは
まったくの序の口だったらしく、奥さんの陣痛
に気付くかなぁなどという心配は余計すぎる
心配だった。


陣痛の間隔が10分おきくらいになったら病院へ
連絡して入院、というのが一般的な流れ。


と思ったら、痛みの間隔が不規則、長くなった
り短くなったり、5分おきになったと思えば
急に20分近くなったり。
間隔が不規則なときは、本格的な陣痛とは言え
ないらしく、まだ判断が難しい。
少し様子を見ることに。


・・・
この続きは明日の日記に。
明日はなかなかの長篇日記になる予定。