ニューせんせい


「せんせい」って分かりますでしょうか。
マグネットが先っぽに付いたペンで専用のボードを
なぞると、字や絵が書ける。


ボードには砂鉄のようなものが入っているんでしょうね、
マグネットのスタンプも付いてて、ボードを真っ黒に
出来るんだけど、ボードの下に付いたバーを横に
スーッと滑らすと、あっと言う間に真っ白に戻る。


僕が子どもの頃からあったんですが、まだあるんですね。
息の長い商品です。


「ニューせんせい」になってました。
どこら辺がニューかというと、ボードの外枠が少し
透けた色のクリアカラーになっていました。
透き通ったピンクとグリーン。
iMacが5色で登場したときに、ニューになったのかも
しれないですが、いまとなっては疑問です。


さて、対象年齢は1.5歳以上。娘には少し早いかも
しれない。


けれども、パソコンの横にあるペンタブレット
奪っては、いっちょ前にペンで書く真似をする。
ちゃんとタブレットの上を。おかげでモニターの中は
大騒ぎだ。


また、僕なんかがペンを使っていると欲しがり、
手に入れようもんならキャップが付いたままだが
床に書く真似ごとを始める。
妹の子どもと「せんせい」で遊んだ記憶があるので
あろうか。1度だけだったのに。


少し早いが買ってみた。


最初から娘は飛び付く。ペンの使い方も教えても
いないのにちゃんと持ち、ぐちゃぐちゃと書く。
見よう見まねで消し方も覚えたようだ。恐ろしい。


ペンで書けるということがわかっているようで、
上下逆に持っていても持ち直す。


じきに始まったのは、奥さんと僕によるお絵描き。
娘の好きな動物を描く。それを見て娘が当てる。


こんな遊びが出来るようになっていたとは。
しかし、多少無理のある絵でも当ててくれる。
娘の認知力の幅の広さに感心させられる。


眠くなるとペンを食べちゃうのが困りものだ。
しかもペンを離さない。よっぽど気にいったのか。


危ないんでペンは紐を付けてボードに結んでいる。
そうしたらボードごと引っ張って歩き回ってしまい
危なっかしい。


とにかく気に入ってくれたようで買ってあげた甲斐が
あるというものだ。


よく見ていると、娘もぐちゃぐちゃと適当にペンを
走らせているわけではないよう。何かを描こうと
しているように見える。もちろん、まだ思い通りには
動かせないようであるが、なかなか有望だ。


何かを描きたいという衝動がある証拠に、思った
通りに描けないと、僕にペンを渡し、うーんと唸る。
何かを描いてあげるまで唸り、描くと喜んで何かを
当てる。


あんなに好きなペンを渡してまで描いて欲しいのだ。
きっと早く自分で描きたいに違いない。