子どもの世界


お店の中の一角、積み木やビデオなんかが置いてある
子どもの遊び場があった。ここで子どもを遊ばせて
おいて、ゆっくりと買い物をするというのが正しい
使い方なのだろう。


しかし、それは大きい子の話、娘は靴を履かないまま、
どこかへ脱走してしまう可能性が大。やっぱり目は
話せない。


けれども、その中は子どもの世界。出来るだけ干渉は
せずに見守りたい。
娘の性格を垣間みる時でもある。かなりの負けん気の
強さと強情さと社交性とマイペースを醸し出している。


娘が他の子の遊んでいる積み木を取っちゃったり、逆に
強引の取られちゃったりして呆然としたりしていても
ここは我慢。干渉は最低限にしたい。静かに見守る。
理不尽なことも多々あるが、どうせ大人になったら
理不尽なことだらけだ。過保護にしても仕方がない。


けれども、娘の負けん気は発揮。取られたら取り返す。
自分よりも全然大きな子でも遠慮はしない。力強い
眼力で睨みつけたりしている。


他の子が遊んでいるものを取ろうとする。一緒に
遊びたいという感じ。でも、遊ばせてくれない。
娘が取ったものを力づくで強引に取り上げられる。
結構大きな子なのに、まだまだ心が狭いようだ。


声を掛けようかと思った。「こっちで遊ぼっか」と。
けど、少し様子を見てみた。娘の性格が垣間みれて
面白かった。


もう一度、取ろうとする。またも取り上げられる。
「ダメ」とか言われちゃったりして。少し可哀想。


ここで娘は、その子は遊んでいないが、その子の
近くのおもちゃに手を出す。怒られなかったが
警戒をされている。


どうするかなぁ、と思ったら。違うところから
積み木を持ってきて、その子に差し出している。
「はい」って。笑える。その子も戸惑い気味だが
無視して自分の遊びに集中。


娘は懲りずにまたどこかから持ってきて渡している。
その子に何か話しかけながら。その子の視界に入って
なにやら遊んでいる。やっぱり何かを言いながら。


終いには、その子は自分の遊んでたおもちゃを持って
親のほうに持っていったようだ。自分の作品を見せに。


付いていく付いていく、何やら娘も両手に持って。
自分より遥かに大きなその子に付いて。無視をされ続け、
意地悪をされていたのに、まったく気にしていない。
トコトコ付いていく。


その子が親に作品を見せている間、その子の背後で
おもちゃを持って何やらぶつぶつ言っている娘。
あんたは強いよ。逞しい。ちょっとしつこいけどね。


まあ、社交性はあるほうかもしれない。
相手にされなくても食らいついていくくらいだから。
営業マンとして、僕も見習わなきゃと肝に銘じる
ものがありました。