誰のモノ?


奥さんが買い物に行っている間、昼過ぎまで娘と
2人でお留守番です。娘が一眠りしているうちに
こっそりと奥さんは出掛けて行く。


気持ちよく寝たのか、かなり機嫌良く起きた娘と
お気楽に遊びながら待っている。


しばらくベッドの上で遊び、着替えさせて、洗濯機を
回しつつ、お昼ご飯を用意。


平日の娘を垣間見る思いで楽しくこなしていく。
眠くて仕方がない娘は大変だが、寝起きでかなり
機嫌が良い。心配することもなくお留守番ができた。


洗濯物を干す時も娘は近くで遊んでいた。話ながら
洗濯物を干していく。とりあえず部屋の中で。


奥さんから噂に聞いていたが、本当だ。洗濯物を
指差して、誰の服か教えてくれる。


特に何も言ってなかったが、家にママが居ないことを
少し気にしていたのだろう。洗濯かごからママの
パジャマを引っ張りだす。


「パパァー!」


僕が「パ」の発音を集中的に刷り込んだせいか、
娘は「パ」の発音が上手く、ママをパパと発音する。
だが、娘はパパのパパとママのパパをちゃんと
使い分けていて、ママのパパは少し力が入っていて
濁った感じがある。


最初はどちらを呼んでいるのか分からずに戸惑ったが
ほぼ完璧に聞き分けれるようになった。今回はママだ。


「そうだねー、ママのだねー」というと「ママー」と
言い直す。しかし、次の瞬間「パパァー」。戻っている。
その後、しつこくママのパジャマをこちらに差し出し、
「パパぁー」と「ママー」を繰り返すが、ママが居ない
ということを訴えているのだろうか?


しかし、とにかく誰の持ち物か、ということを理解して
いるようだ。さっきも昼食を食べているとき、僕の
スプーンを欲しがって取られたが、そのスプーンを
指さして「パパ」と言っていた。パパのスプーンだと
分かっているようだった。


平日に僕の服なんかを持ってきて「パパ、パパ」と
言っていると聞いていたが、目の前で誰の物かを
理解している様を見れて、なかなか感慨深い。