自給自足の子守唄


夜道を歩いても寒くなくなってきた。
むしろ、暑くもなく寒くもなくで心地よい。
娘も完全防備しなくても大丈夫だ。


奥さんの実家が近いんで、よく遊びにいって
帰りは歩いて帰る。ほんとに近いのだ。
しかし、近いとはいえ冬場は寒さに道のりが
遠いように思えたが、心地よい距離になって
きた。


完全防備だったので当然かもしれないが、
娘は寒くても気にしていないようだった。
むしろ暖かそうだったりする。


さんざんに遊んで帰るので、疲れと完全防備の
ポカポカさで結構の確率で娘は眠そうになる。
すると娘の口からは鼻歌のような陽気な声が
聞こえてくる。


リズムよく、フッフッフー、フッフッフー
などと気持ち良さそうに歌っている。
そして、そのうち、寝ちゃってる。
眠くなると鼻歌が出てくるようだ。


まるで子守唄を歌っているようで、歌いながら
眠りに落ちていく。
自分で子守唄を歌いながら寝ていくんだから
すごいもんだ。自給自足だ。